浮気・不倫調査

浮気調査にGPSを利用するメリットとデメリットをわかりやすく解説

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パートナーが最近不審な行動をとりはじめ、「浮気をしているかもしれない」と不安を感じている方の中には、GPSでパートナーの行動をチェックしたいと思う方も多いでしょう。

GPSを利用すれば、パートナーが遠くにいても、どのような行動をとっているか容易に把握できますが、リスクを伴うので注意が必要です。

この記事では、浮気調査で利用するGPSの種類、GPSを利用した浮気調査のメリットやデメリット、浮気調査でGPSを利用する際の注意点などについて解説します。

1.浮気調査で利用するGPSは小型発信機・アプリの2種類

GPSには大きく分けて小型発信機・スマホアプリの2種類があり、それぞれ利用方法が異なります。それぞれの特徴と注意点について説明します。

(1)小型発信機

小型発信機は主にパートナーの車や所持品などに取り付けて使用します。
小型といっても、大きさが49×49×15.5mm程度で所持品(カバンやリュックサック等)へ取り付けるのに最適なものから、68x73x27mm程度で自家用車やバイクに取り付けられるものまで、さまざまなサイズの発信機が販売されています。本体価格は約5,000円〜20,000円が目安です。

小型発信機はさらに以下の2種類に分かれます。

  • ロガータイプ:移動場所や時間を記録するGPS。リアルタイムで位置情報は把握できないものの、後から記録されたデータを確認できる。バッテリーは長持ちし防水性に優れたものが多い。
  • リアルタイムタイプ:リアルタイムで位置情報を把握可能なGPS。パソコンやスマホから確認できる。バッテリーの消費は早く頻繁に充電が必要なものも多い。

一般的にロガータイプは長期の調査向きで、リアルタイムタイプは短期の調査向きといわれています。なお、リアルタイムタイプの中にはバッテリーが長持ちするものも登場しています。

(2)スマホアプリ

スマホにGPSアプリをインストールすれば、パートナーの位置情報を確認することが可能です。

自分のパソコンやスマホなどで、パートナーの位置情報をリアルタイムで確認でき、費用も無料、または月額数百円程度のものが多いです。

ただし、パートナーが自身のスマホへGPSアプリをインストールされた事実に気付き、アプリを削除する可能性があります。アプリが削除された場合、GPSでの追跡は不可能です。

2.浮気調査でGPSを利用する3つのメリット

浮気調査にGPSを利用する主なメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • 本人に気づかれる可能性が低い
  • 調査対象者の状況把握が可能
  • 尾行や張り込みをする必要がない

それぞれのメリットについて説明します。

(1)本人に気づかれる可能性が低い

GPSの小型発信機の場合、カバンの内側など目立たない場所に取り付ければ、パートナーから発見される可能性は低いです。また、少し大きめの発信機でも車の目立たないスペースに取り付ければ、気づかれる可能性は低いでしょう。

また、GPSのスマホアプリの場合、スマホにインストールされている多くのアプリの中に埋もれています。パートナーは自分がインストールしたのかすら判断できないケースも多いことでしょう。

そのため、パートナーが詳しくスマホ内を調べない限り、発見されるリスクは低いと考えられます。

(2)調査対象者の状況把握が可能

GPSの利用により、パートナーが現在いる場所、滞在時間、移動ルートがしっかりと記録され、以下のような状況把握が可能となります。

  • 現在地:休日出勤といって家を出たが、現在いる場所は仕事場と全く異なるラブホテル街である
  • 滞在時間:パートナーは営業の仕事をしているが、ラブホテル街での滞在時間が2時間以上とあまりに長い
  • 移動ルート:勤務先と全く逆方向の電車に乗って移動している

このような不審な行動を手掛かりとして、パートナーが浮気をしている可能性を探ることができるでしょう。

(3)尾行や張り込みをする必要がない

パートナーの所持品や車にGPSを取り付ければ、自宅にいながらパートナーの行動や移動ルートを把握できるので、自分で尾行や張り込みを行う必要がありません。

パートナーの不審な行動を把握するため、自分の目で確かめたいという方々は多いようですが、尾行をすればパートナーを見失ったり、尾行に気付かれたりするおそれがあります。また、浮気現場と思われるエリアで張り込みをしても、パートナーや浮気相手が現れず、徒労に終わることもあるでしょう。GPSを使用すれば、自分で尾行や張り込みをした場合のような手間をかけることもなく、失敗のリスクも回避できます。

3.浮気調査でGPSを利用する2つのデメリット

浮気調査でGPSを利用する前に、以下のようなデメリットがあることを認識しておきましょう。

  • 違法行為とみなされるリスクがある
  • 証拠能力が否定される可能性もある

それぞれのデメリットについて説明します。

(1)違法行為とみなされるリスクがある

浮気調査でGPSを利用すると、パートナーのプライバシーを侵害する違法行為とみなされるおそれがあります。

小型発信機をパートナーの所持品や車に取り付けたり、スマホアプリをパートナーのスマホに無断でインストールする行為は、いずれも違法行為です。以下の法律で、パートナーに無断でGPS等を取り付ける行為が禁じられています。

  • ストーカー規制法:GPSによる位置情報無承諾取得等の禁止命令に違反した場合、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処されると規定(ストーカー規制法第20条)。
  • 刑法:無断でパートナーのスマホにアプリをインストールした場合、不正指令電磁的記録供用罪となり「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」に処されると規定(刑法第168条の2第2項)。
  • 不正アクセス禁止法:本来アクセス権限を持たない人が、アクセス権限のあるパートナーのID・パスワードを利用し、スマホの中身を見たり操作したりした場合、不正アクセス禁止法違反罪で「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」に処されると規定(不正アクセス禁止法第3条)。

パートナーに無断で設置した小型発信機やスマホアプリをパートナーが見つけた場合、違法行為だとして訴えられるリスクがあるので注意が必要です。

(2)証拠能力を否定される可能性もある

GPSを無断で取り付けるような違法な手段で得られた事実は、証拠として認められない可能性があります。

刑事手続では「違法収集証拠排除法則」という考え方があります。この法則によれば、捜査手続に重大な違法があり、これを証拠として許容すると、将来の違法捜査を抑制する見地からして相当でない場合は、証拠として採用することが認められません。

民事の場合も、パートナーの浮気の証拠を掴むため、違法な行動をとった場合は「著しく反社会的な手段を用いて採集されたものである場合に限り」、証拠能力を否定すべきと判示されています(東京地方裁判所令和5年3月15日判決)。

ただし、GPSの無断設置程度で証拠能力を欠くとまではいえないという判決もあります(東京地方裁判所平成25年10月9日判決)。

なお、東京地方裁判所平成25年10月9日判決は、GPSによる位置情報無承諾取得等を規定した改正ストーカー規制法以前の判決であり、今後、GPSの無断設置により得た証拠に対する証拠能力が認められるかどうかは不透明です。

4.浮気調査でGPSを利用する際の注意点

GPSを利用する際の注意点と、より確実な証拠を得る方法について解説します。

(1)GPSの調査に成功しても、不利な立場に陥るリスクがある

浮気に関する問題(離婚・慰謝料請求)を調停・裁判で解決したい場合は、浮気現場を鮮明に撮影した画像や動画の提出が必要です。GPSで得られた浮気を疑わせるパートナーの位置情報や移動ルートの記録は、あくまで補助的な証拠といえます。そのため、GPSで得られた記録だけで調停や裁判などに臨んでも、ご自身が望む結果を得ることは難しいでしょう。

パートナーにGPSで記録された内容を見せて問いただし、浮気の事実を認めさせるという方法もありますが、パートナーに違法行為であることを指摘されて不利な立場に陥る可能性もあるので注意が必要です。

(2)浮気調査はプロに任せた方が良い

パートナーが浮気をしている決定的な証拠を得るためには、浮気調査のプロである探偵社に調査を依頼することが望ましいでしょう。

探偵社の調査員は基本的に複数名(2名以上)で、チームを組み連携してパートナーの尾行や、浮気現場で張り込みを行い、浮気相手と共にラブホテル等へ出入りする画像・動画の撮影を行います。

浮気調査後に探偵社から提出される「調査報告書」には、浮気現場を撮影した写真だけではなく、パートナーと浮気相手の顔がわかる鮮明な写真、ラブホテル等に出入りした時間や滞在時間、移動ルートなども詳しく記録されています。

探偵社が作成する「調査報告書」は、調停や裁判などで決定的な証拠として認められる証拠能力の高いものなので、自分でGPSを取り付けて浮気調査を行うよりも確実な証拠を得られる可能性が高いでしょう。

まとめ

この記事では、浮気調査で利用するGPSの種類、GPSを利用した浮気調査のメリットやデメリット、浮気調査でGPSを利用する際の注意点などについて解説しました。

GPSの小型発信機であっても2万円程度で購入でき、スマホアプリなら無料のものも多いです。ただし、GPSで得られたパートナーの行動記録は確実な証拠とはいえません。また、パートナーの承諾なくGPSを設置した場合、パートナーから違法行為だとして訴えられる可能性があるという点に注意が必要です。安全かつ確実に浮気の証拠をつかむためには、浮気調査の実績を豊富に持つ探偵社に依頼することが望ましいでしょう。

クロルでは、相談者さまのご不安な気持ちを受け止めながら、ご希望や状況に適した提案をさせていただいております。

「パートナーが浮気しているかどうか確信が持てない」「浮気調査をするべきか迷っている」というご相談にも対応しておりますので、一人でご不安な気持ちを抱えずにお気軽にご相談ください。

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  • この記事を書いた人

大原 昇

総合探偵社クロル 代表取締役社長
2006年に大手探偵事務所に入社。その後、2021年に総合探偵社クロルを設立。 18年間の探偵業界での経験から、「証拠を撮るだけで良い」という考え方ではなく、お客様目線で問題を捉え、前向きに1歩を踏み出せるようサポートしてこそ、本当の意味での問題解決であり当社の存在意義であると考え日々邁進中。

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